数年前メキシコのメルカド(市場)で、黒曜石の小物入れ?を見つけました。
丸い10センチぐらいの筒の中をくり抜いて、蓋がついているのです。 これって薄茶器になるかも、、、、、そう考えて 重いにもかかわらず持ち帰りました。
日本に戻ってお茶の席で使ってみますと、思いのほかいいのです。
しかも、メキシコのインディオの文様は、日本の部屋の中に置いても、違和感無く溶け込んでいるのです。
それが私の、
異文化での茶道空間を作ってみたい、
大好きなメキシコの見立ての品と、
好きで続けている茶の湯とが、
どんなハーモニーを生み出すのか、
いっちょ、やってみたい、
という興味の始まりでした。
それ以来、メキシコで市場に行くたびに、なにやらお茶に使えそうな物を物色しては、持ち帰ってきました。
ある時など、1週間の旅というのに、どでかいスーツケースにして、中はほとんど空っぽ。その中には梱包用のビニールシートを詰め込み、わざわざ大きな物を買う為に備えたこともあります。 そうやって、、、、数年がかりで、,面白げなる物を集めて参りました。 またメキシコのお菓子も、結構抹茶に合うものがあります。
今回、何とかそれらが形としてまとまりましたので、第一回のメキシコ茶会を開いてみよう、ということになりました。
また、書付や箱書き、高価な茶道具など使わない、庶民でも楽しめる茶の湯、 それも模索しておりましたので、今回はその中間報告?、一つの結果の発表?としての意味合いもあります。
「大きなお席で席主をするからには、それ相当のお品を並べねばならない」 よく言われる言葉です。 誰のために? 券を買ってきてくださるお客様のために? 自分自身の見栄のために? 無い袖を絞って、こんなお席を持つのも疲れます。 大寄せのお茶会は、それはそれとして、気の合う仲間と、同じ趣味の方と、気楽な楽しい茶会が出来れば、どんなにか楽しいことでしょう。
たとえそこに一つの「箱書き」の品も無くとも、楽しい時間を共有できれば、それがお茶なのではないかと、、、
メキシコと日本の文化のかけらが生み出すお茶空間を、お越しいただいた方々にお楽しみいただけましたなら幸せです。
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